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婚姻届けの記載事項で婚約破棄?書きたくない?

婚姻届けの記載事項

 

 婚姻届けの記載事項で離婚歴がバレる。書きたくない。バレたくないという方の相談を受けた事があります。婚姻届けの記載事項は、書く段階で初めて知る方がほとんどでしょう。婚姻届けには、以下のような事を書く事になります。

 

      ・夫になる人と妻になる人の氏名・生年月日・住所・世帯主・本籍地と筆頭者名

      ・双方それぞれの父母の氏名・続柄

      ・婚姻後の夫婦の氏(夫になる人か妻になる人の氏のどちらかを選ぶ)

      ・婚姻後の夫婦の新しい本籍(夫婦の本籍地で新しい戸籍を作るため。それまでと同じ本籍地も可

      ・同居を始めた時期

      ・双方それぞれの初婚か再婚かの別。再婚の場合は、前婚終了理由は死別か離婚かの別とその時期

      ・同居前のそれぞれの世帯の主な仕事のと夫妻になるそれぞれの職業

      ・夫婦になる双方の署名

 

 別のブログでも記載事項を上げてますが、意外と記載することが多いです。父母や本籍、職業、同居を始めた時期なんかも書きます。親や自分の個人情報だけでなく、同棲を始めた時期というプライベートな事までと思いますが、偽装結婚の確認の為という事でしょう。住民登録がどうなっているかも役所で把握しているので、住民票を移してあるかどうか、本当の事をかいてあるのかどうかの目安にしているのかと思われますが、必ずしも住民登録を移してない場合もあるし、結婚してからも暫く別居生活なんて方も今は珍しくありません。

 

 婚姻届けの記載事項の中で、頭を悩ませて相談を受けた事があります。それは、初婚か再婚かの別です。しかも、その理由は死別か離婚か、いつ頃なのかの時期まで記載します。何が問題なのかと思いますが、実は今まで結婚した事が無いという前提でお付き合いしていたんだとか。初婚か再婚かの嘘は、役所に通用しません。戸籍があるので嘘がバレて偽装なのか、勘違いなのか、いずれにせよ早かれ遅かれ判ってしまい、新しい戸籍を作る前提や独身の戸籍に入れる前に何らかの連絡が来るでしょう。

 

 提出直前に書いて見られないように出したいとの事でしたが、離婚後の戸籍に入籍する場合はもちろん、新しい本籍地で新しく戸籍を作っても配偶者についての記載等が載っています。真っ白になる裏技もあるのですが、以前の戸籍を見れば記載があるので、相続等で取得したり究極的にはいつかは判ってしまします。

 

 バツイチを隠した方がモテると思ってきっかけを作ったのかもしれませんが、本当に愛し合っていたら出会う前の事は関係無いし、婚姻届けを出す段階でそれを知ったからと言って結婚しないとはならないのでは?なんてお話を致しましたが、本心を言えば何でそんな事をしたのかなーと感じました。バツイチだったという事は気になら無くなったとしても、嘘を付かれ続けていたという事実にがっかりして婚約破棄なんて事はあるでしょう。この人は嘘を付く人、重要な事を隠す人と思われ、結婚しても嘘を付かれると判断されても仕方ありません。

 

 自業自得といえば自業自得です。僕としては何もできません、早めに正直に言わないと結婚してからだと騙されたってなるかもしれませんし、離婚原因にもなりドロドロ離婚にもなりかねないので、仮に婚約破棄された方が傷は浅いのと思いますとお答えしました。

 

 その後、カミングアウトして無事に婚姻届けを提出されたそうです。もちろん、一悶着あったそうですが、僕のアドバイスを受けて良かったと感謝してくれました。上手くやっていたつもりが、婚姻届けの記載事項で破局危機を迎える事もあるので、誠実に正直にお付き合い致しましょう。